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人と違う道を選んでみたら"チルい人生"だった


タイ

2024年は妊娠疑惑から始まった

2024年01月31日(水)

あけましておめでとうございます。2024年は新年早々日本もいろいろありますが、僕もいろいろあって、挨拶が遅れちゃいました。すいません。

途中まで下書きを描いてたのもあって、忘れかけてた当時の感情が込み上げてきた。本当はゆっくり書きたいのにガンジャ(猫)が机の上に登って、何か外を覗いてた。何かと思ったら野良猫がいた。こんな平和な時間が続いてくれれば、毎日余裕のある生活ができるんだけど現実はそうはさせてくれない。

2024年は妊娠疑惑から始まったんですよ。

2024年はまずは親友の妊娠疑惑から始まった

朝の作業を終わらせて、部屋に戻ると布団にくるまりながらタイ嫁が眠そうな声で誰かと話してた。タイ嫁は朝にめっぽう弱い。朝6時から9時の間に起きることなんて重要な予定がない限り100%ない。それくらい朝が弱いんだけど、数秒無言でボーと遠くを見てたタイ嫁が突然起き上がって、何か話してた。もちろんタイ語だから1mmも何を言ってるかわからない。そんな自分なんて全く気にすることなく話し続けるタイ嫁。

数分くらい放置されてからNとの通話をマイクにして翻訳アプリの画面を自分に見せてきた。

「彼女は妊娠しました」

「おー、良いことじゃん!と」喜ぶとタイの妊娠検査薬は信用できないらしく、時間をあけて数回やることが一般的らしい。だから、1回目が陽性でも2回目で陰性の可能性もあるからまだ喜べないと。2人ともワイワイ楽しそうに話してたけど、自分は明日家に遊びに来るタイ嫁の5歳の子供と一緒に食べるご飯の買い出しを散歩がてら1人で行くことにした。

スーパーに向かいながら「もし今のタイミングで子供ができたらどうなるんだろうか?」とフッと思った。今は色々な理由があって子供は実家と今の家の行ったり来たりの状態になってて、今年中には完全に引き取れるように考えてるんだけど、こんな状態で子供が出来たら…想像するだけで壁は高い。まだ事業も全然安定してないからまずは全部一回綺麗にしてからでいいかなというのが本音。タイ嫁は出会った時から子供は合計3人欲しいと言われるのでいつかは子供を作るタイミングは来るんだけど、それがいつなんだろう?そんなことを考えてたらスーパーに到着した。普段は15分くらいかかる道が5分くらいで到着した感じ。

何買うかスマホにメモしてたのでスマホを見るとタイ嫁からLineが。「何か欲しいものでもあったのかな?」と思ったら添付写真がついてたので開けると数秒固まった。

「うん?初めて本物見るけど、これはわかる。妊娠検査薬?誰?N?」。色々な疑問が頭の中に入ってきた。何もテキストが添えられてなかったのですぐタイ嫁に電話すると「私、妊娠したみたい」と。妄想と現実では「子供ができた」の言葉の重みが全然違った。どうしようとかではなく、本当に自分の子供がお腹にいることに動揺が隠しきれなかった。スーパーで買い物どころではなかった。とりあえず急いで家に戻って、現状把握することに。

タイ嫁に問いかける「ほんと妊娠ですか?」

家に帰るとタイ嫁が「Big Sisteと呼んでる家によく来るEと一度ご飯を食べたことがある彼氏がリビングのソファーでスマホゲームをしながらだらっとチルってて、奥のキッチンからタイ嫁が妊娠検査薬片手にニコッとしながら駆け寄ってきた。

そんな自分を横目に「ねぇ、まだ確定じゃないけど、子供できちゃったらどうする?生む?」と問いかけてきた。

悩むも何も頭の中に「堕す」って答えはなかった。これはさっき考えてる時も堕すって答えは出てこなくて、正直自分でもビックリした。歳を重ねて命の重さを理解してるんだなと思うのと同時にタイらしい「マイペンライ(なんとかなる)」という気持ちがどこかった。

そんなことを思いながら昼に鉢上げする予定で部屋に持ってきたきた苗たちの鉢上げ準備をするために部屋へ戻った。目の前にある大量の苗を目の前に深呼吸をして、リアルに今後の子供ができた場合のスケジュールを考えたけど10ヶ月後には産まれると考えると今まで以上の覚悟が必要だった。別に逃げたいとかではない。ただただ、目の前に立ちはだかる壁は想像以上に高かった。

もう1つ、気になることが。それは元旦那との間にいる引き取った子供の気持ちだ。出会って1年間、仕事や言語の問題から愛情をちゃんと注げてない状態で新しい赤ちゃんが生まれたら彼女の気持ちはどうなんだろうか?本当は彼女に対して100%の愛情が注げるようになってから自分たちの子供が欲しいというのも本音だったけど、出来てしまったならどんな理由であれ、生まれた命に感謝して、迎えるしかない。

将来を想像するのは子供を育てた経験がない自分には難しかった。ずーっと色々考えていたら朝4時を回ってた。何をしてんだ、もう覚悟を決めたなら前が見えなくても前を向くしかないってわかっているけど、現実に立ち塞がる壁を想像するとそう簡単なことではなかった。

窓の外を見ると空がうっすら明るくなってた。日が登ったら水やりをしないといけないので水が必要な鉢を確認しに作業室へ。水が切れて萎れてる大麻の苗に「水だ、元気を出せ」と口にしながら水をあげる。なんか大麻に「お前こそな」と言われたような気もした。まぁ大丈夫さ、もう決めた。タイ嫁が起きたら「色々大変だと思うけど元気な赤ちゃんを産んでくれ!」って言うよ。

そう覚悟を決めてからのタイ嫁が起きるまでの5時間はいつもよりも長かったし、子供を授かるまで知らなかった”大人の扉”を開ける感覚もあった。また学べることが増えそうなワクワク感もどこかあった。

新年早々タイ嫁から衝撃の一言

11時過ぎた頃にタイ嫁が起きた。タイ嫁の寝起きはWindows98くらい何か処理するまでに時間がかかる。全くと言っていいほど頭が回ってないのはわかってはいたけど、6時間以上も待たされたこっちからすると今の気持ちを言いたくていっぱいだった。そんな気持ちが溢れたのか少し涙声になりながら伝えた。実際に自分の赤ちゃんがタイ嫁の体に宿ってると考えたら目頭が熱くなった。

そんな自分をタイ嫁はボーと見ながら「Keiちゃん…」と眠そうな目を擦って、申し訳なさそうな顔で舌をペロっと出して話しかけてきた。

「ごめん、あれ嘘」

おいおい、ペコちゃんじゃないよ!頭の中がパッと真っ白になった。”放心状態”とはこのことを言うのかと身をもって初めて体験した。だけど人間とは不思議なもので急に意味のわからない領域に連れ込まれると言葉がほんとに何も出てこない。そんな放心状態の自分を見て、「ココに赤ペンで一本線を付け足した」と証拠の赤ペンをポケットから出して言った。

…いやいや、絶対わからんって。始めに出た言葉は日本語だった。しかも初めて妊娠検査薬を見た時はテンパって線が本物かどうかなんて確認する考え1mmもなかった…とりあえず現実には子供はいないと。これは喜んでいいのか、怒るべきなのか感情はぐちゃぐちゃだった。

そんな自分を見て居心地が悪かったのか「だけどね、産むって言ってくれたのは嬉しかったよ!仕事しなきゃ〜」とだけ言って、部屋から逃げるように開花室に駆け込んで行った。もう僕は37歳なのに23歳の若造になに遊ばれているんだろうかと情けなく思う反面、いつも横にいるから忘れかけてるけどまだタイ人の愛情の深さは日本ともニューヨークとも違うから興味深いし、23歳のタイ嫁から色々な方法で若さのエネルギーを貰ってる。こんなタイ生活が始まって、1年か…最後にタイ嫁に一言だけ言わせてくれ。

もう2度と今抱えてる問題解決するまで子供出来ちゃったドッキリするな、寿命縮む。


※この記事は2024/01/31に公開した情報になります。
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この記事を書いたのは...

出会って1週間のニューヨーカーと結婚、2年目で突然離婚&ホームレスから起業して生き返って、コロナで再び事業死亡から新規事業で借金返済して、新規事業調査で訪れたタイで出会って1週間のタイ人と結婚みたいな波乱万丈な人生送ってます。詳しい自己紹介はこちらから。

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