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人と違う道を選んでみたら"チルい人生"だった


日記

2021年のサンクスギビングはやっぱり家から出るんじゃなかった

2021年11月28日(日)

もう気がつけば2021年も終わる。寝起きで水が飲みたかったけど、机の上には飲みたくもないのに昨日のグラスに少し入った赤ワインの残りしかなかったから、グッと飲み干した。

今日は「サンクスギビングデイ(感謝祭)」。元嫁と結婚してから知った祝日。初めて参加したのは親戚の集まりだった。英語が全く理解できない僕が20人以上のアメリカ人に囲まれて1日過ごすのは過酷だったけど、日本では見たことない七面鳥の丸焼きを普通に焼いてる姿を見て、「アメリカってやっぱりすげーなー…」って思ったのが懐かしい。

感謝祭とは、アメリカ合衆国やカナダなどで祝われる祝日のひとつ。Thanksgiving と略称されたり、あるいは七面鳥の日と呼んだりもする。アメリカでは毎年11月の第4木曜日、カナダでは毎年10月の第2月曜日になっている。日本のプロテスタントでは、収穫感謝日と呼ぶ。

離婚してからはルームメイトと祝うのが定番だったが、今年は鬼のように忙しくて、自分の時間を作る余裕がなかったから予定は入れてなかった。だけど、朝から仕事に取り掛かったおかげで、少し時間が出来たからマンハッタンに行くことに。

地下鉄に向かう道中に耳から懐かしい2000年代の曲が流れた。20代前半、よくクラブに通ってた時に聞いてた曲。もうこの曲たちも「オールドスクール」と言われるジャンルに入ると最近知って、衝撃だった。

「歳を重ねるたびに時間は速く感じる」というけど、”そのこと”に気付いてからが本当に速い。

40代なんてあっという間に来るんだろうなって思うと死に向かって毎日過ごしていること、後の時間を何に使うべきなのか考えさせられる。そんな小難しいことを考えながら懐かしい曲を集めた「2000年代の曲のリスト」を作って、地下鉄の入り口へ小走りで向かった。今日は一段と寒さが刺さる。

ホームの壁に寄りかかって電車を待っていた。ノリノリで音楽を聴いてる人を変な目で見る日本人は多いけど、ニューヨークではよく見かける光景だし、それにニューヨークの街中でヒップホップを聞くと自分も音楽の中の世界にいるような感覚になって、楽しい。これが癖になっちゃって、日本でも普通にノリノリで音楽を聴いてるらしく、友達からよく笑われるけど何も恥ずかしくない。ノリノリになれる曲がいっぱいあるって幸せじゃんか。

ちなみに上の曲は当時踊る系のサウスミュージックがめちゃ流行ってて、同じ時期でニューヨークのハーレム発でリリースされた曲。歌詞の内容が 「チキンヌードルスープに炭酸ジュースを添えて」って言うだけのメッセージ性は全くない曲なんだけど、 当時は当然のように子どもですら踊れるくらいの認知度があって、ニューヨーカーの間ではめちゃ流行っていた。

車内は少し混み合っていたけど、椅子に座ることが出来た。電車の中ではちょっと考え事がしたかったのでR&Bに。この時期のChingyは本当に神。耳元に流れる音に集中するためにゆっくり目を閉じて、音に合わせて首を軽く振った。

そういえば12月前半に仕事を手伝ってくれている後輩がニューヨークに3ヶ月滞在するらしい。その話を聞いたのが3か月くらい前で、その話を聞いた時から”あること”をずっと考えていた。

「僕は彼に何を経験させてあげることが出来るんだろうか?」

彼は僕の今の事業を1年前にスタートした時から助けてくれてる後輩で、彼とは2023年以降は仕事をしながら世界中連れまわしたいって思ってて、その計画も彼とには話していた。こんな僕についてきてくれた後輩だから、僕が先輩たちにしてもらったように人生が良い方向に変わる経験を色々させてあげたいけど、何をすればいいのかはわからなかった。

人生が変わるきっかけはあげれても、変わるかどうかを決めるのは自分自身。他人の僕が彼の人生を決めてはいけない。アドバイスと余計な言葉の境界線が難しい。そんな悩みをもう1年近く持っているが、一向に答えは見つからない。

唯一わかっているのは収入面で安定させる為に長期的に価値を作り続けることが出来る仕事を僕が作ることだった。新しい事業の仕組み作りに半年以上かかったけど、やっとゴールが見えて、後は後輩が来る前に残ってるタスクがあるか何度も頭の中でシュミレーションして、残ってるタスクを終わらせることだった。

何か見つかりそうで、見つからない気持ち悪さの中、目を閉じて考えていたら、足元に何か当たった感覚があった。当たったというよりも蹴られた感じ。ゆっくり目を開けると、目の前に50代くらいのホームレスの女性が僕を睨みつけていた。

僕は知らない間にホームレスに絡まれていたらしい。全く気が付かなかった。何か僕に向かって話してるけど、耳元にはChingy。あなたの声は一切僕には届いてないけど、相手はお構いなしだ。何か僕にひたすら言いながら、足元を蹴ってきた。目を見ると焦点もあってないし、雰囲気からもシンナーかコカイン系のドラック中毒者っぽい感じがあった。

こういう変な人に出会ったらその場からすぐに離れる。戦わないし、相手にしない。今回もダッシュでその場から逃げたけど、ホームレスも追いかけてきたからビビった。追いかけるのは反則だよ。

なんとか振り切って、地下鉄を降りた。感謝祭なはずなのに悲惨祭なスタートになってしまった。しかも、悲惨なことは続いて、街中のカフェやギャラリーは感謝祭だから当たり前のように閉まってる。カフェくらいならやってると思ったのに行きたかったカフェはことごとくどこも閉まっていた。

こんな時にGoogle Mapは役に立つ。Google Mapでは検索画面に営業中のカフェを簡単に見つけられるだけでなく、その場からの行き方もわかりやすく教えてくれる。便利な時代だ…たまたま入ったカフェがすごい思い出深い場所になるってことが昔はあったけど、時代が進むにつれて「偶然」は減りつつあるのが少し寂しい気もした。

画面に表示されたカフェを見てると、歩いて10分くらいの場所に「DOUGHNUT PLANT」の文字が。

「DOUGHNUT PLANT」は1994年に開業して、100年ほど前に完成したレシピを使って今でも作ってるらしく、ここのドーナツはどれもめちゃくちゃうまい。
(関連記事:ニューヨーカーに1994年から人気No1のドーナツを食べにDOUGHNUT PLANTへ

ドーナツは常時10種類くらいあるけど、どれも美味しいから悩む。1つだけのつもりが、1つに絞りきれなくてBrooklynBlack(チョコレートドーナツ)とBlueberryなんちゃら(ブルーベリードーナツ)の2つを買った。店員は相変わらず適当な感じだったけど、このラフな感じがまた良い。日本でこんな接客してたらすぐにSNSにアップされて、クレームだろうが、ニューヨークでは全くない。逆に客がレジで待ってるのにお喋りしてるなんてよくある光景だ。

コロナが落ち着いてることもあって、店内も人でいっぱいだった。狭い店内で食べるのは少し気が引けたので、外の席で食べることにした。食べる前に写真を撮るのは日課になってる。これはインフルエンサーあるあるなのかもしれないけど、写真撮影に時間がかかって、中々食べれない。

中々アングルが決まらなくて、スマホと睨めっこしてる画面に映る入り口のドアの前に小さな犬がいた。子犬はジッと店内にいるだろう飼い主を見ていた。君も本当は中に入りたいんだろうけど、飼い主はそこにいろというんだからしょうがない。代わりに僕が少し相手をしていると飼い主らしき人が出てきて、少し話をした。まだ1歳らしく、側にいないと心配になって、動かなくなるとか。可愛いすぎる。

そういえば最近犬系のツイートがバズったのを思い出した。動物とは本当に可愛い。僕はたまに猫になりたいって思う時がある。僕は犬よりも猫派だ。犬も猫も2匹ずつ飼ったことがあるけど、やっぱり猫が好きだ。

犬を触った副反応か、猫が猛烈に触りたくなって、いつも遊びに行くチャイナタウンのデリに行った。このデリには店番の可愛い猫がいて、猫が触りたくなるとついつい用事もないのにチャイナタウンまで来てしまう。ロウアーイーストから歩いて15分くらいあったけど、もうすでに猫を触るモードに僕は入ってたから何も問題はなかったのだけど、残念ながら今日は店番の猫はいなかった。ショック度で言ったらホームレスに絡まれるよりもショックだった。

「あー、やっぱり家から出るんじゃなかった」

夕方からのミーティングに備えて、家に帰る帰路の途中思った。やっぱり予定がないのに行動するのは無駄だなって改めて思った感謝祭だった。

あと1か月で2021年も終わりますね。2021年、悔いがないように1か月を有意義に使いましょう。


※この記事は2021/11/28に公開した情報になります。
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この記事を書いたのは...

出会って1週間のニューヨーカーと結婚、2年目で突然離婚&ホームレスから起業して生き返って、コロナで再び事業死亡から新規事業で借金返済して、新規事業調査で訪れたタイで出会って1週間のタイ人と結婚みたいな波乱万丈な人生送ってます。詳しい自己紹介はこちらから。

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